そば湯の歴史|作り方|レシピ|大西製粉
2020年3月30日
蕎麦を食べた後、そば湯を飲む時間が好きです。
颯爽(さっそう)と蕎麦を手繰り(たぐり)終えた後、
残しておいたそばつゆに、赤い湯桶(ゆとう)からアツアツのそば湯を注ぎ、お腹いっぱいになるまでそば湯を飲みます。
そば湯を飲むと、
気持ちがホッとするとともに、
ざるそばで冷えた体が、内側から温まっていくのがわかります。
今日食べた蕎麦の事をあれこれ考えながら、
そば湯を一口二口、
美味しい蕎麦の余韻、
幸せな時間です。
最近の気の利いたそば屋さんでは、
そば粉からそば湯を作ってくれるところも増えてきました。
濃厚なドロッとしたそば湯を飲むと、
心もお腹もいっぱいになります。
そば湯とはなに?
私の住む長野県では当然のように飲まれているそば湯ですが、
地域によっては飲まない、知らない人もいるようです。
そば湯は、そばを茹でるときのゆで汁で、この茹でた汁を麺を食べ終わった後に、
そばつゆに入れて飲みます。
そば湯で体が温まる、そばの溶けだした栄養素を取ることができる、
そして、なにより、大変おいしい飲み物です。
美味しい蕎麦を出すお店は蕎麦湯も当然おいしいです。
また逆もしかりなので、
まだそば湯の魅力を知らないよー、という方がいれば、
是非名店と呼ばれるそば屋さんで、そば湯をお腹いっぱい飲んでください。
そば湯の歴史
そば湯はいつのころから飲まれてきたのでしょうか?
江戸時代の食文化を知ることができる「本朝食鑑」には下記のようにそば湯を紹介しています。
「蕎麦を煮た後の湯を蕎麦湯と呼んで、そばを食べた後で、この湯を飲まないと、必ずアタリ、中毒する。もし、蕎麦を食べ過ぎて腹が張ったとしても、この湯を飲めば害がないという。しかしこれをまだ試したことはない。」 本朝食鑑 人見必大 著 1697年
また、江戸時代のそば文化を知る「蕎麦全書」には、信州を旅した時に、そばを食べた後すぐにそば湯を出された。という記載がります。
「・・・すぐにそば湯を出したが、それには理由があるのだろうかと聞いた。すると主人は、蕎麦を食べた直後に蕎麦湯を飲むと、食べた蕎麦がすぐに胃に落ち着き、たとえ食べ過ぎたにしても、胸がすっきりして、腹の具合がよろしいのです。当地では、みなこのようにする習慣があります。」 蕎麦全書 日新舎友蕎子 著
この文章から、
江戸時代の江戸にはそば湯を飲む風習がなかったことがわかります。
また長野県ではそば湯を飲む風習がすでにあったということがわかります。
そば切り発祥の長野県は、そば湯も発祥の地だったのかもしれませんね。
そば湯の作り方
「自宅でそば湯を楽しみたい!」
「焼酎を蕎麦湯で割って、焼酎の蕎麦湯割りを楽しみたい!」
「そば乾麺を茹でた後にもおいしいそば湯を飲みたい!」
どうすればいいですか?
と問い合わせをいただきます。
美味しいそば湯をご自宅で作ることは可能です。
そば粉を水で溶かして、鍋で温めてください。
※お湯にそば粉を入れると、固まりができて、だまになってしまますので、
必ず、水を使用してください。泡立て器を使って水に良く溶かしてから、火にかけます。
電子レンジでも大丈夫です。(吹きこぼれる可能性がありますので、大きめの器を使ってください。)
そば湯におすすめのそば粉
ドロッとした濃厚なそば湯におすすめのそば粉は 少し粗めの石臼挽きそば粉です。
さらっとしたそば湯におすすめのそば粉は 水に溶けやすくお値段も安い信州そば粉金印です。
[ad#co-2]