【動画】寒ざらしそば仕込み
※再生時に音が出ますのでご注意ください。
寒ざらしそば粉
幻の蕎麦粉を復活。日本の伝統製法「氷温熟成」
江戸時代の文献に、信州高遠藩が将軍様に暑中、信州寒ざらし蕎麦を献上し、大変喜ばれたという記述があります。
その幻の蕎麦粉を、2004年1月に信州せいしゅん村の皆様と蔵の粉屋 大西製粉が復活させてから、寒ざらしそば仕込みは20年目の挑戦になりました。(1月仕込み)
寒ざらし蕎麦の魅力
寒ざらしそばは極寒の1月に約10日間、清流水「水温1度」に浸し、乾燥し、石臼挽きされ、製品になります。 寒ざらしをする事で渋アクや雑味が「甘み」に変幻し、良質なタンパク(ギャバ)豊富な蕎麦になると言われています。 寒ざらし氷温熟成は日本の伝統的製法であり、海外からも注目を浴びております。
寒ざらしされたそばは、普通のそばに比べて甘みが強くなり、栄養価も高くなると言われます。
甘く、栄養価が高くなる
小諸と言えば全国有数の寒さで知られる土地です。
寒ざらしそばは、流水が寒ければ寒いほど、蕎麦は自らの身を引き締め、甘く、栄養価が高く変化します。
全国有数の寒さで知られる小諸ならではの取り組みになりそうです。
玄そばは「浅間山麓産玄そば」
信州こもろそば振興会様が栽培した蕎麦を仕込みました。
寒ざらしの場所「信州小諸菱野温泉」
本年度は標高1000メートルに位置する菱野温泉常盤館さんの敷地をお借りし、横を流れる清流を利用しました。
浅間山山系の湧水で、ふるさと信州風景100選に選ばれる菱野の棚田の稲穂を育てる源水です。
寒ざらし蕎麦粉ができるまで
作業日は気温マイナス5℃
極寒の1月です。
メッシュ袋に入れた浅間山麓産玄そばを樽の中に入れます。
清らかな湧水をパイプで引き込みます。
渾々と湧きでる清らかな湧き水。これで蕎麦の味が熟成されます。
この日の水温は1度。流水なのでマイナスになりません。
22.5kgの玄そばを12袋270kg×2樽×2回 合計1080kgを仕込みました。
寒風に晒し、蕎麦を乾燥させます。毎日、玄そばをかき混ぜ、上下を返し、均一に乾燥するように手を入れる。
1週間程度で水分を15%に落とし、石臼挽き製粉を行います。
今年もおいしい蕎麦が出来るといいですね。
石臼挽きで丁寧にゆっくり挽きます。流水に晒されて、甘みの凝縮したそば粉になりました。
※2021年の仕込みの様子→店長ブログ