そば湯の栄養
そば湯に含まれる栄養成分
そば湯は、蕎麦を茹でた後の茹で湯なので、蕎麦から溶け出した栄養素が含まれています。
もちろん蕎麦自体に残る栄養素がほとんどで、溶け出す栄養は少しかもしれませんが、そば湯を飲むことでさらに栄養を摂取することができます。
では、実際にどんな栄養素が含まれているのでしょうか。そば湯に含まれる栄養素について、代表的なものをご紹介します。
ルチン
ルチンはポリフェノールの一種です。ポリフェノールは抗酸化作用が強く、動脈硬化や脳梗塞といった生活習慣病を予防する効果があると言われています。
なかでもルチンは毛細血管を強くする働きがあるので、歯茎の出血や、体をぶつけた際などに起こる内出血、脳梗塞や脳卒中といった疾患の予防に効果的です。
蕎麦に含まれる栄養素で代表的なのはルチンです。
ルチンは穀物類の中で唯一ソバだけにあります。また水に溶けやすいため、そば湯を飲むことで効果的に摂取することができます。
ビタミンB1・B2
ビタミンB1は、ご飯など糖質の分解を助け、脂肪代謝促進効果があります。ビタミンB2は脂質の代謝に働きます。
蕎麦のビタミンB1・B2の含有量はお米の2倍。主食から効率的に摂取するには蕎麦を食べることが良さそうです。そば湯も一緒に飲むと、まるごと体に取り入れることができます。
低カロリー
そば湯のカロリーは湯呑み茶わん1杯分で約7kcal。蕎麦の栄養が溶け出しているとはいえ、ほとんどが水分なので低カロリーです。摂取カロリーを気にせず、罪悪感なく日常的に飲むことができます。
伝統的食文化の蕎麦。その蕎麦の茹で汁は、江戸時代から「そば湯」として飲まれてきました。
そば湯はルチンやビタミンB1・B2などの栄養成分を含み、健康にも良いといわれています。とっても栄養豊富なそば湯を、毎日の生活に取り入れていこうと思います。
どんな時に飲むのがおすすめ?
まずはそば屋さんで美味しい蕎麦を食べ、そば湯をじっくりと味わってみてください。美味しくて、生活習慣の改善にうれしい栄養素も含まれているので、普段からそば湯を飲みたくなりますね。もちろん、どんな時に飲んでも良いのですが、特におすすめのタイミングをご紹介します。
朝食として
朝食に水分補給も兼ねて飲むと、体が温まり沢山の栄養素を摂取することができます。朝に温かい飲み物を飲むことで体温が上がり、代謝や血行が良くなると体も目覚めてきます。
二日酔いの時に
そば湯にはお酒(糖質)の代謝を促進するビタミンB1の栄養素が含まれています。また、そば湯はほとんどが水分ですので水分補給にも活用できます。そばつゆや塩と合わせて摂取することで塩分補給も可能。飲酒後や二日酔いの時に飲むといいですね。
流動食として
流動食で食事をされている方にもおすすめ。
麺のままの蕎麦を食べることは難しいけれど、蕎麦の味が忘れられない、食べたい、と思う方もいらっしゃるのではないでしょうか。そば粉からそば湯を作ると、そばの味を楽しむことができます。水分補給や栄養補給も兼ねて召し上がることができます。