工場見学(そば粉ができるまで)
そば粉ができるまで
【動画】大西製粉の工場見学をしてみてください!
※再生時に音が出ますのでご注意ください。
低温倉庫保管
初秋に収穫された蕎麦を年間を通じて低温倉庫(15度)で保管します。製造計画に合わせ少量ずつ出庫します。保冷技術の進化で、昔に比べて年間を通じておいしい緑色の蕎麦を食することができるような環境になりました。
原料精選
石抜きと磨きという2種類の精選作業に特に時間をかけ、不純物を除去します。専門の機械で磨かれた蕎麦は黒いダイヤと言われるほど光輝いて見えます。原料の精選作業は蕎麦本来のおいしさ「甘み」を引きだす作業です。
伝統を守りながら最新の技術も追求していきます
原料精選
収穫された蕎麦には刈り取りの時に混入した小さな石がある時があります。これを比重選別機とマグネットを使い取り除いていきます。
磨き(みがき)
蕎麦には砂や埃、蕎麦の茎や葉など夾雑物が混入しています。蕎麦の実と蕎麦の実とに圧力をかけこすり合わせることで、砂や埃を取り除いていきます。蕎麦の実以外をすべて集塵機で吸い取ります。
脱皮(だっぴ)
蕎麦の黒殻を脱皮の方法には「丸抜き脱皮」と「挽き抜き脱皮」の2種類の脱皮方法があります。
丸抜き脱皮
丸抜き脱皮とは蕎麦の実の形を残したまま黒殻を脱皮する方法です。黒皮を脱皮し薄緑色の蕎麦の実を抽出します。まず蕎麦の実の大きさごとに5種類に粒選別をします。選別した実の大きさごとに、ダイヤモンドで加工された臼で黒殻を取り除いていきます。黒殻を含まない上品なそば粉を製粉することができます。蕎麦の黒殻以外の蕎麦のすべてを製粉するため、栄養面でも優れる全粒粉の蕎麦粉を取り出すことができます。
挽き抜き脱皮
挽き抜き脱皮とは黒殻のついた蕎麦の実を割りながら、黒殻、大割れ、中割れ、小割れ、打ち粉にわける脱皮方法です。ふるいと風力で選別していきます。選別をすることで実や黒殻を好みの割合で配合し目的に合ったそば粉を製粉する脱皮方法です。
製粉(せいふん)
製粉の方法には「石臼挽き製粉」と「ロール挽き製粉」があります。
石臼挽き製粉(いしうすびきせいふん)
粉砕時の熱の発生を抑え、蕎麦の風味を活かす製粉方法です。 かつて石臼は人の手の力で回していました。
今では電気動力の石臼機械になりましたが、手で回す速度と同じ速度毎分16回転で製粉をしています。
低速で回る上の石でできた臼(うす)と固定された下の臼とのの間を原料が中心から外側に向けて流れていきます。
摩擦熱が少なく、握るとしっとりとしたそば粉を製粉することができます。また粒子も細かい物から粗いものまであり、蕎麦の麺にしたときの食感に大きく影響してきます。
顕微鏡で挽いたそばの断面を見ると繊維を引きちぎったように見えます。大きな粉の周りに微粉が付き粉全体の表面積が大きいのがわかります。
ロール挽き製粉(ろーるびきせいふん)
蕎麦の実の部位ごとに好みの粉を挽きだす製粉方法です。 二つのローラーの間に原料を流して製粉していきます。ローラーの隙間を調整することで、蕎麦の実に加える力を調整することができます。
隙間を開け軽く挽くことで製粉できる粉を1番粉と言います。1番粉は主にでんぷん質の部分で白い粉です。
一般的に更科粉、ごぜん粉、花粉、打ち粉と呼んでいます。
隙間を閉め力をかけ挽いていくと色のついた2番粉が製粉できます。これを中層粉と言います。
更に隙間を閉め、力を入れて挽くと更に色の付いた3番粉が製粉できます。表層粉甘皮の部分です。
部位によって色、粘り、でんぷん質、タンパク質などが異なるため、目的に合わせてブレンドをします。
篩(ふるい)
製粉したそば粉を篩にかけ完成品に仕上げます。 しっとりとしたそば粉は自然に固まっていくので、篩により細かく仕上げます。
ふるいの目には製品に応じて20メッシュから100メッシュを使います。メッシュというのは1インチの中に何本の線が入っているかという意味で数字の大きいほど細かい粉という意味です。線径、動力、滞留時間により同じメッシュでも違うことがあるので比較の際は目安となります。
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